ファシリテーション研修を行いました

ファシリテーションとは、「会議やミーティングを円滑に進める技法」のことです。
参加メンバーの発言を促しながら、多様な意見を瞬時に理解・整理していき、重要なポイントを引き出しつつ、議論を広げ、最後には議論を収束させ合意形成をサポートする、こういった一連の行動を指します。

研修では現状の会議における課題点を振り返り、会議の場のコントロール方法を学びます。
良い会議の特徴は次のとおりです

  • 目的が明確である(ゴール)
  • 何が決まったら終わるのかが明確である(終了状態の確認)
  • コントロールできる範囲の話をしている
  • 時間を決めた上で、メインとなる話をしている
  • 決定事項とタスクの確認がされている

①出発点と到達点を明確にする

まず事前準備として、今回の会議はどこから始め(=出発点)、どこまで結論を出すことを目指すか(=到達点)をしっかりと決めておきます。
議論の最終ゴールは、関係者間での「合意形成」なので、出発点と到達点は、合意形成までのプロセスを分解することでイメージしやすくなります。

<合意形成のプロセス>

  • 「場の目的の共有」…何の話をなぜこの場でするのか?
  • 「アクションの理由の共有」…なぜそうするのか?
  • 「アクションの選択と合意」…どうするのか?
  • 「実行プランの確認と共有」…誰が・いつまでに・何をするのか?

②参加者の把握(保有情報や立場)をする

同じチームや部署のメンバーとのミーティングの場合は、意識せずとも、共通認識や共通言語ができています。
しかし、他部署のメンバーとの会議の場合は、保有情報に差があったり、そもそもの前提やミッションが異なっていることが多々あります。会議をスムーズに進行するには、参加者のこのような情報について予測したり把握しておくことも重要です。

  • 今回のテーマについて、何を知っていて、何を知らないか?
  • 議題に対して、どのような考えや意見を持っているのか?
  • 関心ごとは何か?(=どのようなミッションやKPIを持っているか?)
  • 議論のキーパーソンは誰か?そして、どんな性格の人か?
  • 参加者の相互関係はどうなっているか?

③発言しやすい雰囲気を作る

参加者の発言を引き出していくためには、まずは参加者が発言しやすい話題や興味のある話題からスタートしてみるのも1つの手です。また、発言がなかなか出ない原因として、参加者が「本当は言いたいことがあるのに発言しない」というケースがあります。原因として、参加者が「自分の発言は重要ではない」と思っていたり、発言に自信がないことがあげられます。ファシリテーターは、そうした発言を躊躇する原因を取り除いていくために、参加者一人ひとりの発言を尊重しながら、個々人の発言には十分な意義があることを伝えていく必要があります。

④本筋と合っているか確認していく

発言を引き出していくと同時に注意しなければならないのは、「話の脱線」や「論点とのズレの発生」です。
本筋からずれてきた場合は、目的を皆で再確認したりなど、適宜、軌道修正をしていきましょう。
「話が盛り上がってしまい、なかなか軌道修正できない」という場合もあるかもしれませんが、参加者の感情に配慮しながらも議論を止める勇気もファシリテーターには求められます。

⑤タイムキーピング

定めたゴールに到達するために、会議の時間管理もしていかなければなりません。
あらかじめ、「会議の目的の共有に〇分」「□□の議論に〇分」「まとめに〇分」など、各ステップの所有時間を決めておき、実際の会議では進捗を確認しながら進めていきましょう。

⑥結論付けと合意形成をする

最後に、今後のアクションに向けて、「誰が」「いつまでに」「何をするのか」を明確にし、参加者の意見や認識を一致させて、会議を締めくくります。
今後のアクションまで決まらなかった場合は、今回の議論で「決まったこと」「決まらなかったこと」を明確にし、次回の会議で話し合う論点として押さえておきましょう。

当校ではファシリテーション研修を承っております

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